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東出昌大 映画「WILL」のレビュー(ネタバレなし)

休日

俳優、東出昌大さんを追いかけたドキュメンタリー映画「WILL」を見てきました。ここ数か月東出昌大さんの魅力にはまっており、この作品も楽しみにしていました。今回は、この映画について、ネタバレなしで、感想を綴りたいと思います!

東出昌大の思考・心をのぞき見る

本作は、根底にある気持ちの混沌、矛盾、葛藤を抱える東出昌大という一人の人間と、MOROHAが発する渾身の言葉とすさまじい熱量が重なり合い、東出自身が問い続けている日々を生々しくスクリーンに映し出していく。 

映画「WILL」フライヤーより

普段から狩猟を通して様々なことを考え体験している彼の発言は、いつもおもしろく、興味深く見ていました。今作では、そんな彼の頭の中、心の中をのぞき見ることができます。スキャンダルで居場所を失い、そこから山に入って、何を考え、何を思い生きているのか。きっと、この作品に注目している人は、「彼の思考にふれてみたい」という想いがあるのではないでしょうか。その部分は十分に満たされる作品でした。

「いのち」とはなにか?

この作品を見た人は、「命とは・・・」という最も難関な問題と向き合うことになるでしょう。狩猟を通して東出氏が出会った、彼や、彼の周りの人の話、その言葉ひとつひとつに、すごく重みを感じました

「かわいそうと感じるか・・・」

生々しく描かれた狩猟のシーンや、狩った動物を捌くシーンで、「命とは・・・」を考えさせられます。きっと翌日から、コンビニやスーパーに並ぶ商品の見方が変わるでしょう。

「人間」とはなにか?

そして、もう一つ描かれるのが「人間」とは何か?です。人間は地球上で、ある種特殊な生き方をしているといえるでしょう。地球上の生物としての人間、他者との関わりで生きる人間。どう生きていくべきなのか、どうあるべきかという部分を生々しく描いています。スキャンダルで、居場所を失い、山の人々と出会い、そして、彼が住む山に人が来るようになった、その課程で彼が考える人間関係のあり方が本当に生々しく描かれていました

MOROHAの音楽が観客の心に矢を打ち込む

そして、劇中使われるMOROHAの音楽が、観客の心に矢を打ち込んできます。東出昌大の言葉とMOROHAの音楽がかみ合い、我々は、思考の海へと誘われます。この映画は、ドキュメンタリー映画というだけあって、東出昌大のありのままをただ見るのではなく、そこに自分なりの思考や自分への置き換えが起こる作品でした。MOROHAの音楽が本当にマッチしていて、心打たれました。

感想

私は、この作品は、私の人生のなかで数本の指に入る名作だと感じました。もう一度と言わず、何度も見たい作品でした。

ただ、なんとなく生きる毎日のなかで、「命とは、人間とは、他者と関わるとは」といったことは、思考停止しがちなものですが、それを考えることが「自分はどう生きていくのか」という生き方を考えることではないかと思いました。140分という長い作品でしたが、140分間頭がフル回転する考えさせられる作品でした。すこしでも興味がある、という人には必ず見てほしい作品です。

映画WILL公式サイト

ドキュメンタリー映画『WILL』| 2024年2月16日(金)公開
東出昌大の狩猟ドキュメンタリー映画『WILL』。監督・撮影・編集:エリザベス宮地 出演:東出昌大 服部文祥、阿部達也、石川竜一、GOMA、コムアイ、森達也 音楽・出演:MOROHA
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